雑食デザイナーの雑多なブログ

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美容師さんと話してて思った、フリーランスとサラリーマンの良し悪しについて【デザイナー編】

こんにちは。

ライター志望です。

事業会社でインハウスデザイナーをしています。

  

突然ですが、今日私は、髪を切りました。

初めて行く美容室でカットしてもらったのですが、そこでサラリーマン美容師として働くSさんのお話を聞く中で、フリーランスとサラリーマン、それぞれの美容との関わり方は、デザイナーにも同じことが言えると感じました。

今日はその話ができればと思います。

 

サラリーマン美容師さんとの雑談

そろそろ髪を切りたいなーと思っては、週末の予約を忘れて一週間そのまま。というのを2週繰り返し、今週3回目でようやくホットペッパービューティーを検索した私。

直前でも予約できそうで、気取りすぎていないちょうど良さそうなサロンがあったのでそこにしてみました。 

カットしてくれたのは店長Sさん。あまり深い話はしていませんが、その日はなぜか男性客しかいなくて、「ここ、男性のお客さん多いんですか?」と尋ねてみて「いや、なぜか今日はフィーバーしてますね」という会話から、雰囲気が和らいでいろんなことが聞けました。

記事タイトルの話になったのは、私が前通っていた美容師さんがフリーランスだったという話から。
その美容師さんは、サラリーマン美容師として働いた時に会社がなくなり、一年発起してフリーランスになったとのことで、それからはとある美容室の1席を間借りして活動していました。

当然集客手段も口コミがほとんどなので、お客さんは常連ばかり。

私もその一人でしたが、LINEで直接お客さんにその月のシフトを連絡して、予約もLINEで行うといったイマドキなオペレーションがされていました。

ちなみにそのフリーランスの方には2年以上お世話になっていたのですが、ある日いつも通り髪を切って帰ったら、妻に

「なんか髪型ガタガタじゃない?」

と言われた日を最後に、その美容師からのLINEは既読スルーしています。

 

話が逸れましたが、その店長Sさんに

「いつかは独立、とか考えるものですか?」

と、少々踏み込んで質問してみました。すると
「いやー私はそうは考えていないですね」と。私は少し意外でした。

勝手な偏見ですが、いつかは素敵なサロンで自分がオーナーで、好きなように世界観を作っていくのが美容師の方の夢なのかなと思っていたからです。

 

サラリーマン美容師さんの言っていたフリーランスのデメリット

Sさんは3つの理由で、サラリーマン美容師を選んだと仰っていました。

1. 独立すると、集客を自分でしなければならない

独立した美容師さんは、放っておくと仕事が来ません。
これはデザイナーで言うところの、営業活動にあたりそうです。

Instagramに自身の担当したカットをアップすることで、投稿を見た人に割引を適用したり、この人に切ってもらいたい!と思ってもらい集客を促すなど、Instagramを使った集客が当たり前になってきているそうです。(やっていないかたもいらっしゃいます。私がLINE既読スルーしている方もやっていません)

こういった活動は個人をアピールする上で重要ですが、集客は会社がやってくれるのでカットに集中できるのが助かっているという意見をいただけました。

これは確かにデザイナーでも言えている部分があって、会社に所属することでよりデザインの作り込みに集中する時間が増える、といったことはあるので、大好きなデザインの作業に没頭するにはどこかに所属していた方が、それ以外の時間を削ることができるなと。

私はデザインに没頭する時間は日中ほぼ取れないようなディレクターポジションで働いているのでその実感はないですが、プレイヤーとして働くのに集中できる環境が整っているという点では余計なストレスが少なそうだ、と感じました。

2. オーナー業といった別のスキルが必要になる

独立した美容師がオーナーをしている美容室に、新人が入ってきたとします。

オーナー自身はすごくヘアカットがうまいし人柄もいいため、常連のお客さんはどんどん指名をします。

ですが、そこにいる新人はそれで楽しいのかというと、毎日シャンプーマンをやらされてばかりで、いつまで経ってもカットをさせてもらえない。これでは続かないそうです。

部下がモチベーションを保ちながら成長し続ける環境を作るといったことにも気を配る必要が出てくるため、さらにヘアカットに打ち込む時間が減ってしまう。だからプレイヤーとして、より輝くのが難しくなってしまうという話でした。それで、彼はプレイヤーを選んだと。

ちなみに私はこうやってデザインに費やせるはずの時間をこんな物書きに費やし出すような人間なので、デザインだけにこだわりがあるわけではありません。むしろ部下をいかに動かすかが大きな仕事を成し遂げるために必要不可欠になると感じます。

3. 収入源がまちまち、不安定

やはり安定的に仕事をもらえるということは大きいようです。

美容師さんはサラリーマンでもかなり歩合制とのことで、手取りで売り上げの30%程度が懐に入るそうです。これが間借りのフリーランスだと、材料費や場代が天引きされるだけのため、短期でお金を稼ぐにはその方がいいという話でした。

それでもやはり、集客しだいでは全く仕事ができなかったり、私のように離脱するようなことが相次ぐと、簡単に経営難になってしまうと。だから彼は、会社に属してサラリーマンとして働くことを選んでいるということでした。

まとめると、フリーランスのデメリットは

  • 集客に使う時間が増えて、プレイヤーとして活躍しづらい
  • 部下のモチベーションを考えるなど、経営やマネジメントといったカットとは違う技術が必要になってくる
  • 収入的に不安定

ということでした。

あくまでプレイヤーとして、カットの技術や接客を極めたいという考え方がカッコ良かったです。

 

良し悪しをみて、自分で選ぶ

総じて彼の理論は、サラリーマンでやっていた方がカットに集中できる!だからサラリーマンでいるんだ。

ということでした。一理ある。

私はこの記事で、フリーランスの方がいい!といったことを主張するつもりは全くありませんが、どういった働き方であれ、自分なりに考えてその働き方を選択することって大事だなぁ、とは改めて感じました。

私は少なくとも、プレイヤーだけで満足はできません。
デザインという手段を通じて、より多くの人と一緒に、より多くの人に感動を与えたいと考えています。

なので、彼の話していたフリーランスそれぞれのデメリットを鑑みても、いつかは自分の店を持ったり、好きな仕事をしたい。その為であれば、デザイン以外の業務が発生しても納得しながら進められるなと。

ここで、デザイン以外はやりたくない!っていう人は職人になっていくんだろうなぁ。私にはそれは難しいです。

 

自分なりに、なりたい姿に合致した働き方を模索していきたいと感じた日曜の夜。

何せよ、まだまだ自分に自信がないので、しばらくはサラリーマンしようと思います。

 

既読スルーしているフリーランス美容師の彼は元気かな。LINEしてみるか。予約しないけど。

 

では、今日はこのあたりで。